不動産投資について
不動産投資は銀行から融資を引っ張れることのできる唯一の投資手法であり
少ない手元資金で大きな利益を狙えるため、魅力的な投資であるのは間違いありません。
少し前になりますが、リーマンショック後から都心のマンション価格が上昇しており
タイミングよく購入された方は貸して良し、売って良し、そのまま持ち続けても良しと
非常に羨ましい状況の方も沢山いらっしゃいます。
しかし、現在は価格が上がりすぎて利回りが出ないのが現状です。
不動産投資は生命保険の代わりになる
現在のワンルームマンション投資では、価格が上がり家賃収入から返済+諸費用を支払うと
手元にお金が残らないです・・・これでは資産とは言えません。
そこで不動産投資をするメリットとして、
団体信用生命保険をセールストークに組み込んで、購入を決断させるケースがあります。
投資用物件を3件を所有している友人の話ですが、昨年がんに罹患した事でローン返済が
なくなり家賃収入が丸々懐に入って、ウハウハで遊びまわっているとの事です。
ガンが比較的早期で見つかり、元気だから笑える話ですが・・・
でも実際、投資系の不動産業者が言う保険になるについて冷静に考えてほしいと思います。
投資用中古マンション 価格が2800万の物件をフルローン(変動1.8%)で購入したケース
ざっくりした例ですが
家賃収入:100,000円
返済額:89,905円+管理費6,450円+修繕積立金1,500円・・・+年間固定資産税
おそらく手元には残らず、毎月1万~2万の手出しとなるような物件です。
本来であれば手出しになる時点でやめとこうと思うものですが
万が一があった場合は、無借金の不動産が残りますので家賃がそのまま毎月入ってくる
事で貴方の代わりに大事な家族を守ってくれます。
保険になる(家族のため)と言うことで購入を決めてしまう。
もちろんこれだけで決めているわけではありませんが、決断する材料の一つになっています。
しかし
2800万借入をして、毎月1~2万の手出し状態では、持ち続けてるのも困難です。
まして売るに売れない状態、空室発生や原状回復・設備などの出費がかさんだりしたら
まさに負動産です。
ちなみに30歳男性で 加入当初4200万 毎年120万逓減(35年間)の保険料は
なんと2,136円/月
保険料に1~2万も出せば、2億からの保険金額になります。遺族はこちらの方がよっぽど
助かるような・・・
不動産投資は年金保険代わりにもなる
不動産投資は、年金対策の観点でも有益な効果が期待できます。これも常套句です。
確かに国民年金だけでは40年間納めたとしても月6.5万の年金しかありません。
ローンを返済し終えた後、家賃収入がそのまま手元に残り老後の生活を安定させてくれる
はずです。購入から年数が経過しているので心配なところはありますが・・・
では実際に返済し終えるまでにどれだけの手出しがあったのでしょうか?
毎月2万円の手出しを想定しておりますが
本来であれば不動産所得(赤字)を総合課税で確定申告して還付金を受け取る金額や
経過年数に応じて家賃も下落します。また設備なども劣化しますので、そういった費用も
考慮しないといけませんが、ここでは簡素化して考えます。
購入時諸費用 2800万×5~6%=140万~168万
ローン返済中の手出し 2万×12か月×35年=840万
約1000万近い金額が財布から出て行っております。
老後の資金として150万+その後2万ずつNISA口座で投資信託(全世界株式5%)を運用
していけば35年で元金990万に対して元利合計30,541,020円と3000万を超える資産に
なっております。
35年後の家賃収入は少し下落している可能性がありますが、ここでは分かりやすいように
10万×12か月=120万
純粋に計算しても 3000万÷120万=25年分です。
つまり90歳
さらに運用しながら定率(4%ルール)で取り崩すなど工夫をすれば資産を減らすことなく
生活が可能かもしれません。
最後に
ネットが発達した事により便利になりましたが、
遠方から都心の物件を見ずに決めて、痛い目にあった案件なども報道されております。
安易に儲かりそう?不労所得を得たいと思って不動産投資に手を出すのは危険です。
今回お話ししたように
保険になる、老後の年金になる。こんな言葉を聞いたら
あ~建物本体だけの価値では売れない物件なんだと思って下さい。
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